貯蓄・資産運用

円高の中で「S&P500」や「オールカントリー(オルカン)」はダメ?利益が縮小する理由と、今後の投資戦略!

みなさまこんにちは、いちまるです。
「S&P500」と「オールカントリー(オルカン)」は、投資初心者にもよく知られるインデックス型の外国株式を対象とする投資信託で、NISA口座の購入額でトップを争う人気の銘柄です。

しかし、この2つをメインに試算運用していると、昨今の急激な円高で利益が吹き飛んでしまい、投資を継続していいのか迷っている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、円高が進行した際に「S&P500」や「オールカントリー」への投資をどう考えるべきか、為替相場や投資の注意点などを含めて解説しますので、参考にしてください(*’▽’)

 

そもそも「S&P500」や「オールカントリー(オルカン)」とは?

円高で利益が縮小する理由を解説する前に、まずみなさまは「S&P500」や「オールカントリー(オルカン)」についてご存知でしょうか?
もちろん、すでにご存知の方も多いかとは思いますが、基本的な部分をまとめましたので、振り返っていきましょう!

「S&P500」について
米国の代表的な株価指数の一つで、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している500社の株価を基に算出されます。
この指数は、米国経済の動向を反映する重要な指標として広く認識されています。

構成銘柄:例えば、Apple、Microsoft、Amazon、Tesla、Alphabet(Google)などの大手企業が含まれています。
特徴:米国の株式市場全体の約80%をカバーしており、時価総額加重平均型の指数です。これにより、時価総額が大きい企業の影響を強く受けます。
投資方法:S&P500に連動するETF(上場投資信託)や投資信託を通じて投資することが一般的です。

「オールカントリー(オルカン)」について
正式名称「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で、日本を含む先進国と新興国の株式に幅広く投資するインデックスファンドです。

構成銘柄:世界の50か国以上、約890銘柄に分散投資しています。主要な構成銘柄には、Apple、Microsoft、Amazon、Alphabet(Google)、Teslaなどが含まれます。
特徴:先進国23カ国、新興国27カ国の株式に分散投資することで、特定の国や地域のリスクを抑えつつ、全世界の経済成長を取り込むことができます。
投資方法:オールカントリーに連動する投資信託を通じて投資することが一般的です。

どちらも長期的な資産形成に適した投資信託であり、投資初心者にも人気があります。

 

円高が進むと利益が縮小する理由

円高が進むと「S&P500」や「オールカントリー(オルカン)」の利益が縮小する理由を4つにまとめてみました!

1. 外貨建て資産の影響

「S&P500」や「オールカントリー」は、主に米国株や全世界の株式に投資する投資信託です。
これらの投資信託は外貨建て資産で構成されているため、円高になると円建てでの基準価額が縮小します。
例えば、1ドル160円から140円に円高が進むと、同じドル建ての資産でも円換算での価値が減少します。具体的には、1ドルの資産が160円から140円に減少するため、円建てでの評価額が下がります。

2. 為替リスク

為替リスクは、外貨建て資産に投資する際に避けられない要素です。
円高になると、ドル建ての資産の価値が円換算で減少し、逆に円安になると価値が増加します。
これにより、投資信託の基準価額が変動し、利益が縮小することがあります。

3. 輸出企業の競争力低下

円高は日本製品の海外価格を相対的に高くし、輸出企業の競争力を低下させます
利益を確保しようと、為替の差を現地での販売価格に上乗せすると販売価格が上がってしまい、製品を海外で売りにくくなります。
これにより、輸出量が減少し、収益性が悪化する可能性があります。

4. 海外収益の減少

日本企業が海外で得た収益を円に換算する際、円高になるとその収益が減少します。
例えば、1ドルの利益が160円から140円に減少するため、円建てでの利益が縮小します。
これにより、企業の業績が悪化し、株価にも影響を及ぼすことがあります。

 

今後の投資戦略

1. 長期投資の重要性

「S&P500」や「オールカントリー」への投資は、10年から15年以上の長期運用を前提としています。
短期的な為替変動に一喜一憂せず、長期的な視点で資産形成を目指すことが重要です。
長期的には、経済成長に伴う株価の上昇が期待できます。

2. ドルコスト平均法の活用

一定額を定期的に投資するドルコスト平均法を活用することで、為替変動の影響を平準化できます。
円高時にはより多くの投資信託を購入できるため、長期的には有利に働くことがあります。
これにより、購入価格が平均化され、リスクが軽減されます。

3. 分散投資の実践

投資先を分散することで、リスクを軽減できます。
「S&P500」や「オールカントリー」は既に多くの銘柄に分散投資されていますが、さらに国内債券や定期預金などの安全資産を組み入れることで、為替リスクを分散することができます。
これにより、特定の市場や通貨の影響を受けにくくなります。

4. リスク許容度の再確認

自分のリスク許容度と投資目的を再確認し、冷静に判断することが大切です。
焦らずに、長期的な視点で投資を続けることを検討してみてください。
リスク許容度に応じて、投資配分を調整することが重要です。

 

まとめ

円高が進行した際に「S&P500」や「オールカントリー」への投資をどう考えるべきか、為替相場や投資の注意点などをまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
円高が進むと「S&P500」や「オールカントリー」の利益が縮小することがあります。
しかし、長期的な視点で見ると、円高にはプラスの側面もあります!
投資を続けるかどうかは、個々のリスク許容度や投資目的によりますが、長期・積立・分散投資を続けることがおすすめです(*’▽’)